11月13日(水)に、データ・AI系の有志コミュニティ「三田データ」の第1回開催を開催しました。
三田データ vol.1 - connpass
三田データとは、データアナリスト、データエンジニア、AIエンジニアなど、データに関わる職種の方々を対象に、ゆるく交流することを主目的とした勉強会です。
登壇内容
初回であるvol.1では、3名の方に登壇いただきました。
発表①: 町田 雄一郎さん(株式会社IVRy AIエンジニア)
実運用で学んだ音声対話システムの評価とテスト - Speaker Deck
「落ちないこと」「成功すること」の2軸で、オフライン評価・システムテスト・オンライン評価の3つのレイヤーでの品質担保について解説されていました。
特に印象的だったのは、ベンチマークスコアが高い新しいLLMモデルでも、特定のタスク(肯定・否定の確認など)では精度が落ちる場合があるというオフライン評価の実例や、自動架電テストによる工数削減の取り組みです。
「うまくいく」ためには「うまくいっていない」ことをどう把握するかが重要であるというメッセージは、音声対話システムに限らず多くのプロダクト開発に通じる本質的な知見だと感じました。
発表②: 山岸 駿秀さん(株式会社マネーフォワード Money Forward Lab 研究員)
会計知識ゼロからのドメイン知識習得 - Speaker Deck
「ドメイン知識がないなら勉強するしかない」という結論に至るまでのプロセスが非常に具体的でした。
特に印象的だったのは、簿記3級を取得することで「専門家に質問できる状態」を作り、さらにカスタマーサポートとの協業を通じて現場の解像度を高めていくという泥臭くも王道なアプローチです。
「NLPの勉強だけでなく、ドメイン知識の勉強も面白い」という言葉には、技術とドメインの両方を楽しむエンジニアとしての矜持が表れており、とても素敵でした。
発表③: 辻 陽行さん(株式会社BrainPad AAA CEO)
AIエージェント元年を振り返る - Speaker Deck
「AIエージェント元年」と題して、MCP(Model Context Protocol)によるツールの共通化や、Agent Authなどのセキュリティ・認証基盤の整備といった技術トレンドから、ビジネス実装における課題まで幅広く語られていました。
特に「AIエージェントがどれだけタスクを代替しても、管理者がそれを承認しなければスループットは上がらない」という指摘は鋭く、技術的な進化だけでなく、人間側の責任分界点や承認フローの再設計が不可欠であるという点は、多くの参加者が頷いていたポイントだと思います。デジタル空間だけでなく、フィジカルな領域への拡張も見据えた壮大なビジョンにワクワクしました。
交流会
発表の後は交流会を行いました。
思った以上に多くの人が参加してくださり、登壇者の皆さんを交えて閉会時間を過ぎても会話が続くほどワイワイと盛り上がりました。次回以降の回での登壇立候補もいただきとても嬉しかったです!
今、改めてリアルな交流の場を
コロナを契機に勉強会のリモート化が進んで久しくなりました。
リモート勉強会は大変ありがたく、育児などで夜に出かけられない人、地方に住む人でも学びを得る機会が圧倒的に増えました。
怠惰な私自身においては、会場まで行ける距離にありながらもやはり移動なしにスマホひとつで聴講できる楽さを覚えてしまうとリモート参加枠があるならそれでいっか...となることがすっかり常態化しています。
一方でよく聞くのは、その楽さ故に「聞いたけど何も覚えていない」という参加コストゼロ故の学習コミットの薄さや、現地参加であった同業他社の人との現場の生の声の交換、知り合いが増える機会が減っていることへのなんとなくのモヤツキです。
後者については私も昔は、「知り合いなんて増やしてどうする!自分が強くなればすべて解決!!」と思っていましたが、現在社会に残された問題は多くの人の関与なしには解けないような複雑な問題ばかりになっている気がします。さらに単体で解けるような問題はAIが解決するのも必死です。特にデータ分野はAIの日進月歩な進化によって、解くべき問題の複雑さに加え現場の複雑さも益々増加しています。 リモート全盛・AI全盛になった今だからこそ、改めて直接会って、熱気を交換しながら交わす行動の一つ一つが仕事や学びの場でも求められているんじゃないかなぁということで立ち上げたのがこの会です。
タイトルにもある「三田」には特別な意味はなく、企業の色やテーマ性のない、誰でも参加できる雑多なデータの会になれば良いなということで地域の名前をつけています。とはいえ着火やビルドアップ期間は必要だと思うので、それまでは私が所属するIVRy社のデータチームの面々で世話人(雑用係)をやろうと思ってます。ボランタリーで助けてくれる方募集中です :)
次回について
12/11(木)に第2回開催を予定しています。
三田データ vol.2 - connpass
登壇者は豪華な以下の方々です!年の瀬ですがぜひご参加ください!
- 佐々木 亮さん(株式会社DeNA / Devin Solution Business 責任者)から「新時代のデータ分析 "AI Native Analyst" 誕生物語」
- 楠 湧夢さん(株式会社Sales Marker / シニアデータエンジニア)から「T2D3な急成長スタートアップを支えるリアルなデータパイプライン」
- 犬塚 眞太郎さん(Turing株式会社 / シニアソフトウェアエンジニア)から「大規模日本語VLM学習データセット『MOMIJI』構築のためのAWSパイプライン」
Xアカウントも開設しましたのでフォローもよろしくお願いします。今後の開催情報もこちらから発信します。
@mita_data