Databricks After Party で登壇してきました

これはDatabricks Advent Calendar 2025の18日目の記事です。

12月12日に行われた「Databricks Data+AI World Tour Tokyo After Party」にて、「遊びも仕事も、全部Databricksに突っ込んでみた〜IVRyにおける社内ツール・IoT・ハッカソン活用事例〜」 というタイトルで、IVRy社のさまざまなDatabricksを活用したデータ利活用のお話を紹介しました。

本イベントは 11月28日に行われた Databricks DATA+AI World Tour Tokyo で登壇・参加された企業様向けの完全招待制のパーティーでした。 メインイベントではIVRy社からはHead of Data の大曽根が登壇し、登壇内容は公開済みなのでぜひ御覧ください。

GENDAとIVRy、急成長スタートアップがDatabricksを採用した理由 - Speakerdeck

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

After Partyでは合計9社が各10分ずつ登壇するカジュアルなLTスタイルでした。発表したスライドはこちらです。


この記事ではスライドを補足する形で内容を紹介したいと思います。

とりあえず全部Databricksに集める

6.png

IVRyでは現在、社内のデータをとりあえず全部Databricksに集めるという方針でやっています。

特にユニークなのは、社内のSlackのオープンになっているチャンネルに限り、会話データを全てDatabricksに連携していることです。また、Raspberry Piをオフィスに設置しており、そこで撮影される画像も実験的にDatabricksに連携しています。

これらをどう活用しているか、ユニークな事例がたくさんあるので簡単に紹介します。

Slackデータの活用事例

三田新報 - LLMが発行する社内新聞

7.png

これはSlackの会話データを活用した遊びの事例です。社内に「三田新報」という架空の新聞社が存在しています。Slackの会話ログからLLMがその日の出来事や面白いネタを抽出し、翌朝Webと新聞を発行しています。これを実現するために、Botが毎日Slackの全チャンネルを監視し、その発言をDatabricksに格納しています。Web画面だけではなく、実際に紙で印刷して配布しているのもこだわりのポイントです。

遊びというにはかなり話題選出や要約が優れており、単純にメッセージ数の多さだけでトピックが選ばれるわけではありません。議論の深さ、参加者の多様性、絵文字リアクションの量や分布、話題の新しさなど、複数の指標を組み合わせてホットなトピックを自動で選出してきています。IVRyでは社員が朝、新聞を読んでいるというような光景が見られます。社内で定着している面白いシステムの一つです。

詳しくはこちら: AIと爆速開発!IVRy社内新聞「三田新報」誕生秘話 - note

ランチマッチング - 社員の興味関心から交流を促進

8.png

IVRyでは全社的に実施している「AI Award」というAI利活用推進のイベントがあります。これは私がそこで作ったもので、社員交流のきっかけを作るランチマッチングです。

IVRyは現在300名ほど社員がいます。毎月どんどん増えており、一度も話したことがない社員も増えていっています。私自身も最近入社した身であるので、初めての社員の人と自然と話すきっかけができたらいいなと思っていました。

IVRyは入社時に自己紹介ページをNotionに作る文化があり、Slackの個人チャンネルであるtimesチャンネルもかなり活発に動いています。そこで、Notionの自己紹介ページ内容とSlackのtimesチャンネル発言から社員同士の関心の類似度を計算し、Databricks Appsで可視化して類似度が高い社員を探せるようなものを作成しました。

類似度が高いが関わりがなさそうな社員同士に「この3人でランチに行ったらどうですか」というマッチングを提案したり、興味関心をもとにLLMが「こういった話題を話したらいいんじゃないですか」というアイスブレイク用の話題まで準備してくれます。

IoT活用 - オフィスの様子が知りたい!

12.png

次は"なんちゃってIoT"的な話です。IVRyのオフィスはワンフロアで横に長く、フロアの端にイベントスペースがあります。(画像の右上にIVRy名物のボルダリングウォールも少し映っています。)

このイベントスペースでは全社会議を毎週行ったり、社外の人を招いてのイベントや勉強会なども行われていてよく盛り上がっています。賑やかな声につられ、、「今は何のイベントをやっているのだろう」と思うことがありますが、端っこまで歩いていって確認するのがめんどくさかったりします。

そこで天井にRaspberry Piを設置して、10分に1回イベントスペースの様子を撮影してDatabricksに転送し、Databricks Appsで画面に表示して誰でも見られるようにしています。GoogleカレンダーのAPIと連携し、イベントスペースが今なに目的で利用されているかも参照できるようにしようとしています。またYOLOの物体検出モデルを使って人数をカウントし、今どれくらい混んでいるかも可視化しようとしています。

これらはもともとIVRyでもいつかマルチモーダルなAIにチャレンジしたいなということで、まず遊びとして作って設置したものです。

社内ツール - セールス活動効率化エージェント

13.png

おもちゃ的な話ばかりしてもあれなので、真面目な話も紹介します。Databricks上でAIエージェントを動かして、社内のセールス活動の効率化を実験しているという社内ツールの話です。

IVRyは電話のサービスの会社であり、実際にIVRyの社員自身も営業行動の中でIVRyサービスをドッグフーディング的に使っています。そこから得られるデータや関連する他のビジネスコミュニケーションデータを活用し、セールスチームの業務支援を行う社内エージェントが作れるのではと実験をしています。

例えば、商談やアポイントメント電話をして、終話をしたらその次の瞬間に次回使うミーティングでの資料ができている、というようなものができたら便利だなと思い、ダミーデータを使いながら実験をしています。

Databricks Appsの利便性 - 作りたいものに集中できる

14.png

ここまででDatabricks Appsの話がたくさん出てきましたが、改めてとても便利だなと感じています。

以前ならホスティングに加えて、認証・認可(IAPやSSO連携、VPN/Zero Trust など)やアクセス制御を組む必要があり、社内だけに自作のアプリをセキュアに展開するのは一苦労でした。クラウド管理者やセキュリティの人と話すだけでくたびれてしまって、エンジニアの作るモチベーションが削がれるということも現場では実際に起こっていると思います。

しかし最近はClaude CodeでStreamlitのようなアプリを開発させ、Databricks上にデプロイするだけでDatabricks Appsとしてアプリケーションが出来上がります。社内ツール程度なら複雑なアプリも1〜2時間もあれば作って展開までできるようになっています。

IVRyでは四半期に1回エンジニアが業務を止めてハッカソンを開催していますが、エンジニアが気軽にデモアプリまで作れる土壌になっています。

まとめ

15.png

IVRyでは製品開発から遊び、IoT、社内ツールまでDatabricks基盤を利用しています。

データを一箇所に集めて、Databricks Appsなどの機能を使えば「作りたいもの」に集中することができます。特に最近はAI系の機能やサービスなどは触ってみないとわからないものが多く、遊びでもいいので 実際にサクッと動かせる環境があるというのは流れが早いAI時代にかなり重要だと感じています。

これまでお話ししたように、IVRyではデータやAIを使い倒してカルチャーも事業も推進しています!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

IVRyでは現在全方位で採用中ですので、おもしろそうな会社だなと思っていただけましたらぜひ採用ページを御覧ください。

「なぜこんなにいろんな利活用がでてくるの?」と思われた方は、その一因だと思っているIVRy社の現在のモメンタムについて記事を書きましたので併せて御覧ください!

カルチャーは偶然じゃない:組織のモメンタムを生む5要素 - ysdyt.dev