M1 Macbook Airが好きだ。
現役のIT技術職なので若干言うのを憚られるが、発売以降もう5年もずっとこの愛する古い機種を使い続けている。バッテリーも未だに終日保つし、処理はだいたいクラウドでやる時代だし大きな困り事も不満もない。
あの手前にかけて薄くなっていく、"MacBook Air"の象徴である楔(くさび)形のデザインがとても好きだ。
見るからにスリムで華奢なのにしっかり使える、見た目も性能も良いところに惚れている。
2011年にアメリカに留学していたころ、エンジニアの友人がAirを使っており、当時あの薄さのパソコンを見たことが無かったのでかなりの衝撃を受けた。しかもSSDとかいう壊れにくい謎の記憶媒体を積んでおり、とにかく薄くて軽い。あの一番薄い部分は折れないのかと心配になるほど薄い。アルミ削り出し筐体の手触りの良さや密度が詰まった感じにすっかり惚れ込んでしまった。SSDもアルミユニボティーもAirから始まったので、ハードウェア的なチャレンジが詰め込まれたAppleらしい名品だった。PC製品名に"Air"って名付けたところもすごいぜ。
それまでずっとwindowsマシンを使っていたが、初めてmacのパソコンに乗り換えたきっかけになったマシンだった。それ以来10年以上ずっと、プライベートのメインパソコンはMacbook Airシリーズを使っている。
学生のときでお金無かったのもあるが、M1の前のintel Airもかなり長い間愛用していた。
すごい、ベゼルが太いなんてもんじゃねぇ。
そこから2020年の11月にApple SiliconなるM1 Macbook Airが登場し世界のノートパソコン事情が一変した。まさにbefor M1, after M1に分かれたと個人的には思っている。楔形を踏襲したスリムな筐体のまま、充電無しに終日保つ超省電力性能のパワフルなパソコンに生まれ変わったのは衝撃だった。発売はちょうどコロナの緊急事態宣言でステイホームが叫ばれていた時期でもあったので外に持ち出すことはそれほど無かったかもしれないが。
当時、Apple siliconによってローカルに立てる分析環境がいろいろうまくインストールできなくなったりして、miniforgeを使ったら構築しやすくなるとかいろいろな工夫が必要になって大変だった記憶があるが、ブラウジングやメジャーなアプリを使うくらいなら大部分の人にとってはノートパソコンとしてM1はすでに完成形だった。それゆえにその後ユーザーがM1から買い替えてくれないのがAppleにとって問題になるほどの完成度だったのはイケてる皮肉だった。ようやく最近(M4)になってベンチマーク対象からも次第にM1比較が薄れてきたようにも思う。
2024年3月にはついにM1 Airが廃盤となり、M2以降は楔形ではない現在のファームウェアになっているのでつまりAirオリジナルのこの形は絶命が確定してしまった。十年以上この形こそがAirのアイデンティティーだと思っていた人間なのでかなり悲しく感じてしまった。Appleの弁では、楔型にして薄さをアピールしなくても製品改良になってボティー全体がすでに十分に薄くなったからということらしい。
- 13inch M1 Air: 最薄部 4.1mm, 最厚部 16.1mm
- M2以降のAir: 全体が 11.3mm
ただ、個人的にはタイピング時にホームポジションで手首をPCに乗せたときに、机との段差を感じにくいAirのほうが筐体が手にめり込まないし優れた形なんじゃないかなぁと今でも思っている。仕事ではM2以降のAirやProを使ってきたので、使っていて楔形Airのほうがタイピングしやすい気がするなと感じていた。
楔形は印象にも違いがありそうで、M1 AirはM2以降よりも小さくて軽そうに見える。しかし実際にはM1よりも最新のM4 Airのほうが僅かだが軽いと知り驚いた。シャープな見た目がそういった印象を作り出しているっぽい。
- 13inch M1 Air: 1.29kg
- 13inch M4 Air: 1.24kg
一度手放してしまったらもう帰ってこれないというのがわかっているのもあり、ノスタルジーも感じてさらに手放せなくなってしまっている。完全に文鎮化するまで使おうと思っていたが、最近、一部のキーの入力感度が悪くなってきていることに気づいた。そうかPCの寿命は一番先に物理的なキーボードから来るんだなぁ。
もしかしてとふとメルカリを覗いてみると6.5万~7万ほどで販売している人たちがたくさんいた。最悪まだ買えるな。